優勝劣敗

加藤孝博 社長

　昨2008年の前半は対前年同期比で大幅な成長を遂げることができた。第4四半期も、状況的には前年を上回るだろう。

　当社は今、ポイントソリューション（個別のソリューション）から統合的なセキュリティソリューションを提供する事業形態にシフトしているところだ。このところ、セキュリティ企業を買収し、プロダクト、サービスをポートフォリオに加えている。こうして獲得した暗号化などさまざまな機能を統合したソリューションの成果が出始めている。ePOという統合コンソールを使ったシステム提供により、顧客のコストを抑制できるといった点で注目が集まっている。統合ソリューションを提供できるのは、マカフィーだけの強みだ。

　現状は、100年に1度の危機ともいわれている。当社の社員には、この状況を通じて、それを血肉化し、次の時代がくるまでのいい経験だと思ってやってみろと鼓舞している。

　09年はまさに「優勝劣敗」だ。強い者が生き残るという原理原則がある以上は、当社も生き残るために成長しないといけない。08年とはビジネス環境が違う。自らが変化する必要がある。ポイントソリューションからの脱却は必要不可欠だ。

　経済情勢の変動があっても、インターネットによるビジネスの構造変化は進み続ける。だからこそ、セキュリティが必然的に担保されなければならない。顧客のコストを意識した統合ソリューションはさらに伸びるだろう。