年頭所感
【2009年 年頭所感】 IT企業トップの「決意」と「実行計画」 シマンテック
2009/01/12 20:37
週刊BCN 2009年01月12日vol.1267掲載
本物の力が試される年
加賀山進 社長
データを安全に管理するニーズは根強い。データ量の増大で、管理・防衛が幾何級数的に難しくなっている。こうしたなか、当社は世界中の情報を安全な管理状態に置く「Secure and Manage the World's Information」を提唱している。
このメッセージの立ち位置を深掘りする戦略は明確だ。戦略という「背骨」は頑丈。あとは日本市場で「中骨」「小骨」を上手に動かし、柔軟できめ細い対応をすることによって顧客満足度の向上に努める。
まず、「ブランド」を認知してもらう。運用担当者はミドルウェアで導入し、異機種連携で統一的な運用をする際に当社製品が優れていることを知っている。コンプライアンス、リスクマネジメントなどは経営会議に挙がる議題だ。もっと企業の根幹に近いところで認知してもらいたい。
二つ目は「プロセス」だ。迅速な対応で、パートナーなどにとっても、つき合いやすい会社にしたい。三つ目は「クオリティ」。ソフトには必ずバグがある。バグの対応以外にそれに隣接する問題も解消し、問題が起きないためにどうするかを本質にさかのぼり顧客と共有すれば「感動」に変わる。品質を高め、ブランドを確立すれば世界中で通用するだろう。
経済が安定しない状況だが、大きな目標は見失わないように、かつ目の前のことに振り回されないように、舵取りする経営力が問われる。09年は「本物の力が試される年」だろう。
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