待ちから攻めへ

石橋英次 社長

　2008年のキーワードとして掲げた「待ちから攻めへ」を、09年の言葉として引き続き用いていきたい。営業活動はもちろん、会社としてさまざまなことに積極的に行動する集団となるべく、東芝ITサービスを成長させたいからだ。

　7月以降、サブプライムローン問題の影響を受けて、ユーザー企業のIT投資意欲は著しく減退していると肌で感じている。とくに外資系企業は厳しい。開発延期どころか、凍結してしまうユーザー企業も出てきた。ネットワークの構築サービスはとくに冷え込んでいる。こうした状況から今年度（09年3月期）は若干の減収、利益はほぼ横ばいと予測している。来年度も上期はかなり厳しいだろう。

　そんななかでも、当社の強みを生かしたアライアンス体制で、情報システムの運用・保守サービスを勝ち取っていく。主要商圏の大企業は、親会社の東芝ソリューションと連携し、また地方や中小企業のユーザーは、各地域に強いSIerと新たにアライアンスを組むことで案件を獲得していきたい。

　当社にとって大切なのは、CE（カスタマ・エンジニア）のスキル向上である。従来のハードウェアを修理する業務から、OSやミドルウェアなどのITインフラを構築するソフトウェアのサポートと、提案力が必要だ。数年前から育成に力を入れているが、まだ不十分。すべてのSEがこうしたスキルを身につけられるよう、ツールなどを導入して、人材育成をさらに加速させていく。