ITと通信のシナジー

溝口泰雄 取締役常務

　ITと通信のコラボレーションを追求し、具体的なソリューションを提供していく時代に入った。

　まずは、強化策としてデータと固定電話、携帯電話を組み合わせた販売を徹底する。ユーザー企業が3種類のサービスをセットで導入すれば通信費の面でコスト削減が図れることをアピールしていく。また、生産性をあげていくのにもメリットがあることを訴えていく。最も重要なのはアプリケーションを拡充することだと認識している。さまざまなソフトウェアベンダーとのアライアンスを強化する考えだ。それには、月額課金の法人向けサービスとして提供している「TEKIPAKI（テキパキ）」が柱の一つとなる。現在のところはASPで提供しているが、アプリケーションのラインアップ拡充でSaaS提供も模索していく。“ユーティリティコンピューティング”をサービス化する基盤はすでに確立している。

　ソフトバンクグループで、“モバイルインターネット”を掲げ、普及させる転換期が到来している。ブロードバンド化がますます進展していることにより、ユーザー企業は社内業務アプリケーションをモバイルでも活用できるような環境が整った。今後は、販売代理店を含めてベンダーが導入を促すことに取り組まなければならない。

　市況は厳しさが増し、明るい兆しが見えないといわれているが、こんな時こそチャンスと捉えている。これまでの蓄積を生かして市場活性化を図っていく。