年頭所感

【2009年 年頭所感】 IT企業トップの「決意」と「実行計画」 日本情報通信(NI+C)

2009/01/12 20:37

週刊BCN 2009年01月12日vol.1267掲載

基盤づくり

野村雅行 社長


 NTTコミュニケーションズの副社長時代に法人営業を担当してきた経験を買われ、2008年6月、NI+Cのトップに就いた。NTTと日本IBMの合弁会社である当社は、通信やIBMプラットフォームを活用したSIに強みを持つ。こうした背景もあり、EDI(電子データ交換)や付加価値ディストリビューション(VAD)、オリジナリティの高いSIビジネスなどを重点ビジネスに位置づけている。

 EDI事業では、自動車業界を中心に約1000社のユーザーを持っているが、08年1月には花王のEDI情報システム子会社をグループ化。同年10月にはNTTコミュニケーションズのEDI事業も継承した。これにより製造業から流通業に至るまで幅広くEDIサービスを展開できるようになった。VAD事業では、日本IBMがVAD経由でサーバーやソフトウェア製品などを卸販売する商流変更の追い風もあり、順調に伸びている。

 SI事業では、SaaS・クラウドを支えるシステム構築を軸にビジネスを伸ばす。NTTコミュニケーションズに籍をおいていた際には、強力なネットワークインフラを活用したSaaSやクラウドの基盤づくりを手がけてきた。クラウドコンピューティングを求めるユーザー企業は、今後より増えることが見込まれる。NI+Cは、SI能力に長け、通信も得意分野であることから、こうした顧客ニーズに積極的に応える。成長余地は大きく、期待できる領域だ。自らのビジネス基盤をしっかり築き上げる。
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