年頭所感

【2009年 年頭所感】 IT企業トップの「決意」と「実行計画」 日商エレクトロニクス

2009/01/05 20:37

週刊BCN 2009年01月05日vol.1266掲載

東雲

辻孝夫 社長CEO


 “晩”が“東雲(しののめ)”に移行するという意味で表現した。世の中は、米国金融危機で厳しいといわれているが、決して暗くはないとみている。というのも、米国経済が今のような状況になったのはサブプライムローン問題から端を発しており、今に始まったことではないといえるからだ。

 過去の日本経済で例を挙げるならば「バブル崩壊」だ。金融危機が落ち込みのピークと考えて良いのではないか。最悪の事態を想定し、当社では準備を進めた。

 とはいえ、世界経済に及ぼす影響は大きいといえよう。当然ながら、今後は日本経済にも一段と不況の波が押し寄せてくる危険性が高い。そういった意味でも、顧客に対して、長い目で見たコスト削減や生産性の向上に向けたITシステムやネットワークインフラへのリプレースを提案していく。

 そのための要が2008年11月から本格稼働した技術センター「ネットフロンティアセンター」だ。このセンターでは、機器の検証を行っているほか、仮想化を生かしたITインフラのホスティングサービスを提供している。近い将来には、「クラウドコンピューティング」時代を見据えた新規領域でのビジネス着手も視野に入れている。

 このセンターが東京・東雲にあることからも「東雲」という言葉をキーワードに挙げた。市場環境が09年に夜明けが見え、10年に明け方の“曙光”が差すように期待を込めたい。
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