年頭所感
【2009年 年頭所感】 IT企業トップの「決意」と「実行計画」 富士通ビー・エス・シー
2009/01/05 20:37
週刊BCN 2009年01月05日vol.1266掲載
明るく・正しく・元気よく
兼子孝夫 社長
市場環境は上期と下期で一変した。2008年は9月までは順調だったものの、10月あたりから雲行きがあやしくなり、第4四半期はどうなるか読めない。09年1年を通してみるとかなり厳しい認識は持っている。ただ、そんななかでもチャンスはある。前向きな気持ちで仕事することが大切だ。
当社の業績を振り返ってみると、上期は通信キャリアや大規模な社会インフラ向けのシステム構築が好調で、増収増益を達成した。上期のけん引役を担ったこれらは、下期も厳しい環境ながらある程度の受注は見えている。金額規模は小さいながら、アウトソーシングサービスも堅調で今後も見込める。課題は組み込みソフト開発とパッケージ事業だ。
組み込みソフトは、開発案件の減少が顕在化している。携帯電話や家電、自動車向けなど広範に手がけているが、なかでも心配なのが携帯電話。メーカーの開発規模が縮小し、マーケットが小さくなっている。景気後退による値引き圧力も今後は出てくるだろう。受注案件で着実に利益を出せるように、約120人の開発者がいる中国の子会社を活用したオフショア開発を加速させる。
パッケージは、自社開発のセキュリティソフトが景気後退の影響をモロに受けている。競合製品に負けているとは思わないが、IT投資先送りの標的になった。
09年は売り上げを急拡大させるような環境ではない。着実に利益を出せる体質づくりが重要と捉えている。
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