サービス

田中啓一 社長

　2009年は、近い将来に主役になるであろうITサービス事業の基盤づくりに本腰を入れて取り組む。

　アプリケーションやコンピュータの処理能力をサービスとして提供する新しいモデルが徐々に形になり始めている。今はまだコンピュータやアプリケーションを納入して、ユーザー企業・団体に納入するモデルが主流だが、この先はサービスモデルが今以上に浸透するだろう。日本事務器としても迫り来るそのサービス需要に応えるための準備を本格的に始める必要がある。過去も調査・研究を重ねていたが、09年はさらに加速させたい。

　サービス強化に向けて、日本事務器はITサービス提供のNJCネットコミュニケーションズ（NJCネットコムズ）という子会社を持っていることが武器になる。顧客先にある情報システムの運用・監視サービスのほか、Web会議システムやグループウェアの機能を期間利用型のサービスとして提供し、着実にノウハウを身につけてきた。事業としても設備投資の回収フェーズを超え、1年以上前に黒字化し、その後も単月黒字を保持し続けている。

　また、現在乱立するコンピュータメーカーのSaaS基盤事業についても09年は注視する。どのような形でアライアンスを組むことが適切なのかが、現状では把握しきれていない。日本事務器にとって最良の組み方は何かも、09年には模索していきたい。