チャンス

伊土誠一 社長

　不況だからこそ「チャンス」とみている。この先、厳しい状況が続くことは間違いない。ピンチをチャンスに変えることがポイントになる。

　ベンダーにとっては、真価が問われる時期といえる。これは当社にとって、ある意味で勝機が訪れていること。ユーザー企業に対して、いかに最適なソリューションを創造できるか。しかも低コストでの提供だ。そういった点では、力を注いでいるNGN（次世代ネットワーク網）、モバイル関連、情報システムの3分野を事業の柱にしているだけに自信がある。

　また、新しい事業領域に進むことにも重点を置いている。ひとつはSaaSだ。2008年10月から事業に着手した。これにより、新規顧客の開拓が図れる。低料金設定のSaaSでアプリケーションの利用を促せるからだ。とくにSMB（中堅・中小企業）がこれまで導入していなかったアプリケーションをSaaSで活用するのではないか。1顧客あたりの単価アップも実現できる。ネットワークインフラのリプレースやSaaS利用から情報システムへの移行やリプレース、モバイル関連ソリューションの導入につなげていく。

　近い将来、これまでのSIモデルから脱皮してサービスを提供するベンダーへの変貌を遂げる。そういった点では、09年は転機として良い時期なのかもしれない。不況でも安定した業績を確保できる企業にならなければならない。