年頭所感

【2009年 年頭所感】 IT企業トップの「決意」と「実行計画」 日本オフィス・システム(NOS)

2009/01/05 20:37

週刊BCN 2009年01月05日vol.1266掲載

仁慈・完全自立の年

尾崎嵩 会長


 「仁慈」と名づけた3か年中期経営計画の最終年度に入った。これまで当社は、顧客企業の満足度向上や株主への利益還元を優先してきた傾向が強かったが、仁慈3か年では社員向けのサービス拡充に取り組んでいる。昨年度(2008年12月期)後半から受注環境が急速に悪化したが、かねてより計画していた独身寮用のワンルームマンションを購入。65戸分で約8億円の支出で、既存の独身寮の戸数と合わせて計110戸に増やした。

 また、勤続10年クラスの社員を対象に「持ち家支援制度」の創設も予定している。退職金相当額を担保に低利で貸し出すもので、頭金の一部になればと考えている。独身寮には3年しか住めない規則なので、持ち家支援制度の適用勤続年まで“断層”が発生する。将来的には独身寮居住期間を延長するなどして、持ち家支援制度への接続を検討中だ。65歳までの再雇用も実施している。

 今年度(09年12月期)も厳しくなりそうだが、こういうときこそ内部固めに力を注ぎ、体制強化を図る。当社オリジナルで開発したオンデマンド型ERPサービス「Fine Crew NX」のビジネスも好調に推移。昨年度の累計納入社数は前年度比約2倍の50社ほどに達し、今期は累計70社を見込んでいる。会計や販売管理に続き、生産管理システムの開発にも着手する。社員のモチベーションを高め、強みをより伸ばすことが株主や顧客に依存しない“自立”を促し、ビジネス拡大につながる。

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