年頭所感
【2009年 年頭所感】 IT企業トップの「決意」と「実行計画」 日立ソフトウェアエンジニアリング
2009/01/05 20:37
週刊BCN 2009年01月05日vol.1266掲載
守りと攻め
小野功 社長
「守りと攻め」を明確にする。受注環境の悪化が避けられないなか、リスクコントロールなどの“守り”は徹底的に強化。一方、不況に強い商材は重点的に伸ばす。メリハリが逆風をはねのける基本だろう。すでに不測の事態に備えた「緊急時対応プラン」を全社に発令。商談状況や進行中のプロジェクトのリスク洗い出しに努めている。少しでもリスクが顕在化したら対応プランを発動する。
安定収益につながるサービス事業や高い粗利率が期待できるパッケージソフト製品の開発など“攻め”の部分はより伸ばす。今年度上期(08年4-9月期)は新サービス商材で9件、パッケージ製品8件の計17件と矢継ぎ早に商材を投入してきた。平均して1か月に2件ほどのリリースで、下期もこのペースを落としていない。とりわけ、SaaSやクラウドコンピューティング、アウトソーシングなどサービス事業が勢いよく伸びている。
今年度(09年3月期)の売上高見込みに占めるサービス事業の比率は、昨年度より2ポイント強増の15%になる見通し。向こう2年ほどでこれを同25%に拡大させたい。パッケージソフト製品の伸びが期待できるのはまだこれから。新製品を10個投入してもヒットに結びつくのは数個。先行投資型である。それでも情報漏えい防止の「秘文」や文書管理の「活文」などをヒットさせた実績があり、不況に打ち勝つオリジナル商材を軸に収益力を高める。
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