ケーススタディ“韓流”IT TRY&ERROR
花開くCO2削減アイデア 国民レベルの取り組みで
2008/11/24 16:05
週刊BCN 2008年11月24日vol.1261掲載
20.今回のテーマ■グリーンIT(下)
製品を製造し、あるいは消費しながら、私たちは大量のCO2を排出する。そのCO2の量を「炭素の足跡(Carbon Footprint)」と呼ぶそうだ。IEA(国際エネルギー機関)が発表した主要国家別CO2排出量を見ると、2005年の韓国は4億4891万トンで世界8位。毎年、国民一人あたり4000本の樹木を植えない限り「炭素の足跡」を消せないほど深刻な問題になってきたとして、政府が率先してCO2排出を削減できるアイデアをあれこれ発表してきた。そのなかで面白いのは「炭素キャッシュバック制度」である。家電製品や携帯電話、パソコン、プリンタなどIT製品を購入する際に省エネ認定製品を購入すると、購入金額の数%がマイレージとして貯まり、交通機関や大手スーパーで使えるようにするキャッシュバック制度である。08年11月中に開始される予定で、政府機関のエネルギー管理公団とSKマーケティングカンパニーの提携で運営する。

09年からは大型スーパーなどで、製品を製造するために排出されたCO2排出量をパッケージに表示する「炭素成績表示制度」も始まる。消費者が興味を抱けば、メーカーもCO2排出量がより少ない製品を開発するだろうという狙いだ。まずコカ・コーラ、アモーレパシフィック(化粧品)、リバート(家具)、LG電子など大手企業10社を対象にテストサービスを開始し、08年末までに排出量認証基準を確定する計画である。
炭素キャッシュバック制度導入で「エコ買い替え」も増えるかどうか、韓国が世界のテストケースになりそうだ。(趙 章恩●取材/文)
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