狙え!業界デファクト 実績で頂点に立つISV製品
<狙え!業界デファクト 実績で頂点に立つISV製品>最終回 T&D情報システムの事例(下)
2008/10/13 16:05
週刊BCN 2008年10月13日vol.1255掲載
きっかけはオープン環境への移行
二人三脚で最適なシステムへ
「もともとは日本IBMからSVFを提案してもらった」。T&D情報システムの天津信・常務取締役はウイングアーク テクノロジーズとの出会いをこう振り返る。社内システムの環境が日本IBMのメインフレームだった当時、太陽生命からの要望で既存のメインフレーム環境の情報や機能を活用したウェブベースのシステム構築を検討していたT&D情報システムは、オープンシステム環境として日本IBMのミドルウェア「WebSphere」を採用し、システム開発にともない、帳票の電子化を模索していた。日本IBMは、パートナー関係にあるウイングアーク テクノロジーズのSVFが最適な環境を実現できるとの判断で紹介したという経緯がある。こうして両社のつき合いが始まることになったわけだ。
それから約7年が経過し、当初はサプライヤーでしかなかったが、現在では営業支援に向けたシステム強化でT&D情報システムがウイングアーク テクノロジーズの製品を採用し、「協業関係だと思っている」(T&D情報システムの天津常務取締役)と認めさせた。こうした評価は、ウイングアーク テクノロジーズ製品の機能面に加えて、顧客ニーズへの的確な対応が受け入れたからとみられる。
というのも、ウイングアーク テクノロジーズではT&D情報システムによる「SVFX-Designer」導入にあたって自社の検証センターで擬似環境を整備しているからだ。これは、「(T&D情報システムは)グラフィカルな活用に関してトップユーザー。最適なソリューションを提供していると自負するには、パフォーマンス面で、まだまだ改善の余地がある」(赤松浩司・ソリューションサービス本部長)と判断したため。こうしたウイングアーク テクノロジーズの取り組みを受けて、T&D情報システムは今後、「顧客向けの各種ご案内書類にも積極的に対応していく」(天津常務取締役)としている。
T&D情報システムの取り組みは、システム改善による費用対効果を視野に入れていることはもちろんだが、すべては顧客に対する付加価値サービスの追求からきているものだ。T&D情報システムの雰囲気をウイングアーク テクノロジーズが感じ取り、ニーズに応じた製品を提供するための惜しまない努力を続ける。両社ともに“顧客至上主義”を貫くために最適環境を模索している。これが、デファクトスタンダードのシステムとして注目を集めるカギになる。
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