IT Stock Frontline

インターネット関連が人気

2008/03/17 16:04

週刊BCN 2008年03月17日vol.1227掲載

円高の影響がないことを好感

 インターネット関連株に人気が集まっている。米国株市場の波乱が続いているうえ、為替相場は1ドル=103円台に入る円高。輸出比率の高い電機、精密、自動車セクターなどには業績下方修正懸念が広がっている。そうした企業の株価は外国人投資家の関与比率が高く、海外市場の株価と連動しやすい。

 一方、円高による業績悪化懸念がなく、外国人売買の影響も受けないセクターとなると、インターネット関連株が浮上してくる。

 好材料に敏感に反応して株価が急騰する銘柄が目立ち始めた。その一つがサイバーエージェントだ。大和総研の投資判断引き上げを手掛かりに株価は年初の8万円台から13万円台に上昇。昨年1月に付けた高値15万円台をうかがう動きを示している。既存メディア事業、広告代理事業の採算改善に加え、ブログ運営のアメーバ事業では想定以上にPV(ページビュー)を伸ばしていることなどが評価されている。このサイバーエージェントの子会社のネットプライスドットコムも急騰。ギャザリング事業、コマースインキュベーション事業の好調で2007年9月中間期を上方修正するなど業績の好調さが手掛かりとなっている。

 また、昨年以降の高値を更新しているのが、ぐるなびだ。08年3月期業績の上方修正と増配を2月上旬に発表してから上昇に弾みがついている。

 オンラインゲーム運営のゲームポットに買いが殺到。ネット接続業大手のソネットエンタテインメントが2月28日にゲームポットにTOB(株式公開買い付け)を行うと発表したが、そのTOB価格は1株あたり11万円。同日の株価6万8000円を大きく上回ることで買いが向かった。ソネットはオンラインゲームにおける相乗効果を高めるのが目的で、ゲームポットの親会社であるアエリアはTOBに賛同した。(有賀勝久)
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