年頭所感
【2008年 年頭所感】 リコー
2008/01/21 20:37
週刊BCN 2008年01月21日vol.1219掲載
挑戦・改革
近藤史朗 社長
2008年度(09年3月期)からは、これから策定する第16次中期経営計画(16次中経)が始まる。この中経では「グローバルブランドを目指して」がキーワードになる。08年度だけに絞ると「挑戦・改革」という言葉になる。
16次中経では、大小含め「16のプロジェクト」を動かそうと計画している。「改革」は内向きな目標だが、「挑戦」を掲げる理由は、07年1月に米IBMと提携して、「プロダクト・プリンティング」分野へ進出した経緯があるからだ。08年は、この分野で機軸になるカラー高速機を出荷する。
北米では、米国の中規模ディーラーが米ゼロックスに買収されるなど、顧客へ製品を届けるチャネルの環境が激しく変化していることに危機意識をもっている。一方、国内の地方ディーラーは、販売する対象が公共団体などに限られ、業績をあげにくい体質になっている。東京、名古屋、大阪、九州を除けば、他の地方は、同じ印象がある。
07年12月には、グループ内のリコー販売と関東甲信越地域にある6つの販売会社を経営統合した。プリンタを販売する地方の独立系ディーラーについても、統廃合する時代に突入するとみている。
昨今は、プリンタ販売のバリューチェーンが変化している。従来主体の販売方法だけでなく、すでにネット販売が300億円、ITサービスは600億円程度を売り上げている。このように、リコーの販売会社でも、着実に国内で成長できる領域をつくりだしている。
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