年頭所感
【2008年 年頭所感】 弥生
2008/01/21 20:37
週刊BCN 2008年01月21日vol.1219掲載
原点回帰
飼沼健 社長
ライブドアホールディングスから分離独立したことは、2007年「最大のイベント」だった。基本的には、株主が変わったことで従来の方針を転換することはない。ただ、独立会社としては、リソースが限られてくる。このリソースをどう配分するのか、「原点回帰」して考えるのが08年になる。
当社のミッションは、中堅・中小企業とSOHOのフィールドでビジネス展開することであり、これが当社の「原点」でもある。ただ、いままでのように「ブレークスルー」を狙って、新事業を積極的に展開・拡大するのではなく、足元を見て利益を確実に出すことに力を注ぐ。ある意味で、経営課題は変わった。そのため、新分野にリソースを振り分けることをスローダウンする中で、「新生・弥生」として新たな飛躍を目指す。
08年は、消費税など業務ソフトウェアの需要を押し上げる大きな法令・制度改正が予定されていない。「J─SOX法」に限らず、食品偽装問題などがあり、内部統制やコンプライアンス(法令遵守)などに対する社会的な関心は高まり、顧客ベースに厚みが加わった。当社がターゲットとするユーザー層はそこにあり、少なからず「追い風」になるだろう。
それ以上に「電子申告」がもう一段浸透すると考えている。コンフィデンシャル情報がネットワーク上に流れることに抵抗がなくなる下地ができれば、次の段階としてSaaS(Software as a Service)が浸透するとみている。
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