年頭所感
【2008年 年頭所感】 日立ソフトウェアエンジニアリング
2008/01/21 20:37
週刊BCN 2008年01月21日vol.1219掲載
社員力
小野功 社長
中期経営計画で掲げた数値目標が射程圏内に入りつつある。これまでの改革の効果が出始めた。だが、こうした時期がいちばん危険だ。「数値を達成すればいいや」と気がゆるめば、とたんに成長が止まる。目標達成はゴールではない。さらにその先を見据えた取り組みが必要だ。
顧客に言われたソフトをただつくるだけでは付加価値は限られる。オリジナルのソフト・サービスのプロダクトを増やし、競争優位性をどう保つかがカギ。独創性あるソフト・サービスは、誰かが与えてくれるわけではなく、自らつくりださなければならない。社員一人ひとりの力=社員力を最大限に引き出す仕組みを拡充することで、創造力を高める。
今年度(2008年3月期)から新規事業の社内公募制度を大幅に拡充。仕事と家庭生活のバランスを保つワーク・ライフ・バランス見直しによる生産性の向上にも着手した。社内公募は予想を大幅に上回り、通期で500件に達する見込み。うち数件は事業化に向けた検討に入った。
公募への参加数は、単体ベースの社員全体の約1割を占めるほどで、ビジネスマインドの醸成に役立っている。ワーク・ライフ・バランスは昨年11月、社会経済生産性本部の「ワーク・ライフ・バランス大賞」で優秀賞を獲得するなどの評価も得た。
2010年度に連結売上高2000億円、営業利益率10%の達成を視野に入れる。景気の先行きは不透明感が出始めており、今が改革の正念場だ。
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