年頭所感
【2008年 年頭所感】 日本システムウエア
2008/01/14 20:37
週刊BCN 2008年01月14日vol.1218掲載
改革を風土に
多田修人 会長兼社長
前期、前々期と赤字を計上してしまった。そこで2007年は「聖域なき改革」を推進した。まず、受注審議会を設置し、間接部門も交えて全社的に受注を検討する体制を整えた。見積もり審議会も併せて設け、25%以上の利益率が得られる案件を追求している。水準に満たない利益率であっても、継続して受注できるなど当社のデータセンターでアウトソーシングにつなげることができるなら認める方向だ。
着手した案件は各部門のPMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)で進捗をチェックし、報告する。報告内容は全社のPMOが参加する業績会議に反映する。3つのプロセスを徹底した結果、目に見えて効果が出てきている。
08年はやや景気が傾くことを想定し、営業力の強化に取り組みたい。ただし、やみくもに受注するのではなく、採算性も合わせて追求し、最も大きい利幅が見込める仕事を取ることが重要だ。昨年は、ITソリューションが好調だった。金融や損保などはまだ需要が見込めるほか、EC関連事業も立ち上がっている。プロダクトについては半導体が好調だ。得意分野を強化することで利益拡大を狙う。
長い間、良い部分は確かに引き継がれてきたが、見過ごしてきたために経費がかさんだり、成果が上がらない部分も顕在化した。例えば販売管理費や原価率が高いこと。トップダウンで旗振りしても、現場がきちんと意識しない限り改善できない。社員全員が自主的に改革を継続して行うことで、「改革を風土に」していきたい。
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