変革

高橋正道 社長

　ユーザーのITに対する意識は日々変化している。その変化に対してITベンダーも変わっていかなければならない。2008年のキーワードは「変革」だ。

　今年度（08年3月期）の上期は第1四半期に不採算プロジェクトが数件発生して、利益を下方修正せざるを得なかった。ただ、そのおかげで得たものもある。プロジェクト管理体制を強化できたことだ。第2四半期以降は不採算案件は1つもなく、開発体制は強固にできたと思う。

　下期は、強みを生かせる事業領域にさらに集中する。顧客の業種では製造・流通業、規模では中堅企業、そして製品・サービスではソリューション事業に経営資源を集める。ハード販売は依然厳しい。ソフト・サービスの提供を中心としたソリューション事業の拡大がカギを握る。

　中期的な視点では、人材教育とソリューションの創出、営業プロセスの見直しを進める。営業プロセスは、基本動作の棚卸しを行い、ワークスタイル自体を変えていこうと考えている。その意味でも変革は重要だ。

　08年は、「日本版SOX法」の本格適用など好材料はあるが、一方でサブプライムローン問題や原油高などのマイナス要因もある。IT業界にどれほどの影響が出るかは不透明だが、市場環境は楽観視できる状況ではないはずだ。実績があり強みである中堅の製造・流通業向けソリューション事業で、市場環境に左右されることなく着実に成長する年にしたい。

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