年頭所感
【2008年 年頭所感】 富士ソフト
2008/01/07 20:37
週刊BCN 2008年01月07日vol.1217掲載
飛び立つ富士ソフトブランド
野澤宏会長兼社長
ビジネスモデルを変える。従来のソフトウェアの請負開発や客先常駐といった形態を減らし、自社独自のプロダクトを切り口としたより主体性のあるビジネスへ転換させる。2008年は“富士ソフト”ブランドを冠したソフト・サービスを世界へと本格的に展開する年だ。
当社が得意とする組み込みソフトの領域では、すでにデジタルテレビや携帯電話向けの独自ミドルウェアを製品化。世界の電機メーカーへの売り込みに力を入れる。組み込み機器用のミドルウェアなら、業務アプリケーションと異なり言語や文化の壁は低い。関連する個別のソフト開発需要も見込め、他社との競争優位性も確保しやすいなどメリットは大きい。
残念ながら今年度(08年3月期)の連結売上高は1650億円、営業利益69億円と前年度比で減収減益になる見通し。今、一般企業向けの業務ソフトウェア開発においても、エンドユーザーから直接的に受注する比率を従来以上に高めようとしている。ここで人的リソースを食われ、かつ組み込みソフト領域での自社プロダクト開発の先行投資がかさんだ。
いつまでも大手ITベンダーの下請けでは付加価値は高まらないし、ノウハウも蓄積しにくい。組み込み・業務ソフトの両面で独自商材を増やし、デジタルコンテンツなど新しい領域にも果敢に進出。新しいビジネスモデルに挑もうとする社員の士気は高まっている。優秀な技術を持った人材を豊富に抱え、インフラもあり、資金力もある。負ける気がしない。
- 1