IT Stock Frontline
ソニーが人気
2007/09/24 16:04
週刊BCN 2007年09月24日vol.1204掲載
金融子会社の上場を好感
ソニーの株価が上昇。金融子会社であるソニーフィナンシャルホールディングスの株式上場(10月11日に東証1部の予定)が発表されたことを好感した。金融子会社は生保、損保、銀行の3社を傘下に抱える持ち株会社。公開価格は10月1日に決定するが、会社側の想定する公開価格は41万5000円で、公募増資・売り出しを合わせて約3600億円を市場から吸い上げることになり、今年最大の新規上場となる。時価総額は9000億円に達する模様だ。ソニーは金融子会社の全株を保有しているが、上場に際して72万5000株を売り出すことで、3000億円を超える資金を手に入れることになる。ソニーは、手取り資金をエレクトロニクス分野に投入するとみられる。業績はエレクトロニクス部門の回復で上向いており、薄型テレビなどデジタル家電分野の一段の強化を図る考えだ。
株式市場全体は米国株の波乱や不安定な為替相場を嫌って輸出ハイテク株を含めて不振が続いているが、エレクトロニクス分野に重点を置くソニーの姿勢を株式市場はひとまず評価した格好だ。
ソニーの場合、「プレステ3」が苦戦、時価総額で任天堂に抜かれるなどゲーム事業の行方も注目点。そうしたなか、9月20日から「東京ゲームショウ」が幕張メッセで開かれる。今年は、次世代プラットフォームが揃った状況下で「ソフト」に関心が向かうとみられる。
任天堂向けにソフト開発を行い、業績好調も確認されているハドソン(大証ヘラクレス)、携帯電話向けゲームコンテンツが順調なディースリー(ジャスダック)、60万本と大ヒットした「漢検」を筆頭に「英検」「歴検」ど検定シリーズを続々と投入予定のイマジニア(ジャスダック)などが株式市場で注目されている。(有賀勝久)
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