IT経営コーディネート 企業活性化にITCの妙手
<「IT経営」コーディネート 企業活性化にITCの妙手>12.ふじカプリス編(下)
2007/08/06 16:18
週刊BCN 2007年08月06日vol.1198掲載
IT活用でキャンセル激減

最近では、資本力のある大手エステサロンのチェーン店展開が激しさを増しており、「価格競争では勝てない」と認めている。ふじカプリスの強みは、奈良代表取締役やスタッフの技術力。エステティシャンは奈良代表取締役を含めて4人だが、「大手チェーン店には負けない腕前」と自負する。しかも、母の代から続いていることから、顧客のほとんどが親子二代にわたって来店してくれている。業界で生き残っていくためには、強みを把握して“攻めの経営”を行うことが重要。「顧客本位のサービス志向が他店に負けない大きな資産」との判断でIT化を図ったことになる。
IT化によるサービスで多くの顧客が活用しているのは、パソコンや携帯電話の自社サイトで提供している「空室状況」という。「女性の勤務条件が変わってきたことから、平日でも時間が取れるようになった」ためだ。顧客にとっては、サイトで気軽に検索できる点が好評。ふじカプリスにとっては「来店者が、ほかの時間に変更したい時にも使うため、キャンセル自体が極端に減った」との効果が出ている。

「当面は、年商を毎年50%アップさせる」ことを目指している。達成するには、「温かみのある顧客サービスの徹底」をあげる。しかも、「IT化した場合でも同様」と強調。ふじカプリスと顧客の双方にメリットをもたらすIT化を目指すということだ。(佐相彰彦●取材/文)
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