IT Stock Frontline
ネット関連の成長組に関心
2007/08/06 16:04
週刊BCN 2007年08月06日vol.1198掲載
SEOコンサル企業が好業績あげる
「ネット関連株なら何でも買い」というのは昔の話。業績が悪化する企業が増えていることもあり、投資家の選別は一段と厳しくなっている。ネット関連で成長力を期待されている企業としてまず名前があがるのは、SNSのミクシィや、「モバゲータウン」のディー・エヌ・エーといったところ。
検索エンジン分野の企業の成長力にも関心が高まっている。8月2日に東証マザーズに新規上場したフルスピードは、検索エンジンの検索結果ページに上位表示されるよう支援するSEO(検索エンジン最適化)コンサルティング事業を手がける。売上高構成比率ではリスティング広告が半分強を占めるが、利益構成では粗利益率が推定90%と効率のよいSEOコンサルのウエートが高く、収益拡大を支えている。
「検索上位10位内を達成した翌月から最低6か月間にわたり所定の料金を受け取る。その間、11位以下に落ちた場合は日割りで料金減額」という成功報酬型料金体系を国内で初めて採用。これが奏効し、SEOコンサルではトップシェアを誇る。今後は、アフィリエイト(成果報酬型広告)プログラムの提供事業をSEO、リスティングに続く3本目の柱に育成していく考え。2007年7月期の業績は売上高50億円強(前期比2.8倍)、経常利益8億円(同2.3倍)の見込み。売上高は来期80億円超が想定される。
同じSEOコンサルを手がけるアウンコンサルティングも好決算を発表して注目された。
07年5月期は売上高が前期比26%増の52億円強、経常利益は同55%増の7億1500万円だった。主力の検索連動型広告の伸びに加え、利益率の高いSEO関連の売上高が4億6300万円と前期比2.4倍に膨らんだ。08年5月期の業績は売上高62億円、経常利益9億円強を見込んでいる。(有賀勝久)
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