次世代Key Projectの曙光
<次世代 Key Projectの曙光>4.日本システムウエア(下)
2007/04/23 20:40
週刊BCN 2007年04月23日vol.1184掲載
兼任で広がる「ビジネスの可能性」
日本システムウエア(NSW)のソリューション事業本部ビジネスソリューション事業部主任の竹村大助氏と同事業本部営業統括部第二営業部の金子知代氏は、職場で席が近く、プライベートでも仲の良い6人でASP型の安価なインターネットVPN(仮想私設通信網)「NSWーBiz VPN」とインターネット接続サービス「NSWーBizISP」を事業化した。店舗など、複数の拠点を持つ企業向けサービス「NSWーBizVPN」は専用ソフトウェアをインストール、または専用ボックスをネットワークに接続すると、専用線なしで双方向通信が可能になる。現在、メンバーは全員、本業との合間に「NSW-Biz」シリーズに取り組んでいるが、「専任よりも兼任のほうがいい」(竹村氏)そうだ。「兼任であれば、他の営業にもサービスを広め、サービスを発展させて新しいことを思いつく可能性も広がる」(竹村氏)からだ。
今年4月にはVPNサービスを仕切り直す。ソフト、専用ボックスに加え、挿すだけでVPNを利用できる指紋認証付きのUSBタイプをリリースする。さらに、同社の物流・倉庫関係のパッケージ「ORBIS(オービス)」と組み合わせて提供する。オービスはウェブ上で入出庫依頼や在庫確認ができるソフトで「情報を参照する際などのセキュリティにVPNを活用できる」(金子氏)。保守サービスでも使用可能だ。従来の保守回線はISDNを引いていたため、コストが高く速度も遅かった。だが、インターネット経由ならばコストも安価であるし、運用ラインが上がり、レスポンスも速くなる。
ソフトの場合は月額1500円、ボックスは月額2200円だが、安価なだけに「『大丈夫か』と不安がるユーザーもいる」(金子氏)ようだ。事業化はしたものの、社内外の認知はまだ低い。ストックビジネスだけに、一度導入すればあとはユーザーが増えていくばかりのサービスだ。いずれ全社的なビジネスに成長させるため、Bizシリーズのラインアップ拡充などを通し、社内外に通用するサービス基盤を強化していきたい考えだ。(鍋島蓉子●取材/文)
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