「多様な顧客と一体化」

真道昌良社長

　今年は、J-SOX法を含む内部統制に関するニーズが、ITベンダーの押し付けではなく、ユーザー企業から自発的に出てくる。経営者の意図に反する現象が散見され、これを解決するために内部統制強化の動きは、上場企業以外にも必要になっている。これを機に国内の全企業が取り組むべき課題になる。ユーザー企業に等身大の提案をして、「モノとコト」を提供する。

　当社の複写機ベースのモノクロとカラーのレーザー複合機は、広範な企業に幅広く応えられる高度な機能をもっている。大企業では部／課単位の「島」ごとに内部統制に必要な基本機能を持たせて導入できる。また、中堅中小企業（SMB）やSOHO向けでは、基本マシンに付加機能をつけて最適な仕組みを提供できる。当社自体で取り組んでいる内部統制を参考に、大企業から中小企業まで幅広く対応できる仕組みを提案する。

　内部統制は、メディアなどの影響でブーム化したことで、IT業界では“追い風”になる。このため、ユーザー企業の目線に立ち、地に足のついた施策を展開していく。「J-SOX法」の対象外の企業は、内部統制整備の期限がないので、息の長い対応を行う必要がある。

　特に今年は「多様な顧客と一体化」して、デジタル技術を提案することに注力する。それぞれのユーザー企業にフィットした製品を提供すると同時に、2-3歩先を見越した提案を行っていく。さらに、今年は、品揃えができた「大判プリンタ」が、印刷業や一般企業にも導入が進むことを期待したい。