「経営基盤の確立」

新野和幸社長

　2007年度（08年1月期）は中期経営計画の最終年度。総仕上げの年だ。08─10年度の次期経営計画ではより大きな成長を目指しており、その基盤づくりの年でもある。

　今年度（07年1月期）は期中に通期業績予想の上方修正を行うことができた。IT投資意欲の強さも追い風ではあるが、むしろ当社の製品・サービスが顧客から評価されたことのほうが大きい。

　だが気は抜けない。業績が上向く今のタイミングで次の成長に向けた収益構造を強化する。

　顧客基盤の拡大や既存サービスの強化、新規ビジネスの立ち上げなど多角的に取り組む。

　独自開発した業務アプリケーションやパッケージソフトをベースとしたSIを増やして開発生産性を向上させ、収益力を高める。組み込みソフト開発では品質検証などサービスビジネスも拡充する。

　人材不足を補う施策も欠かせない。例えばエンジニアの技術レベルを可視化するITスキル標準を活用して技量を高めたり、中国やインドの優秀な技術者の取り込みも進めることで十分な人的リソースを確保していく。

　新規ビジネスでは05年度から本格的に立ち上げたオープンソースソフト（OSS）が急速に伸びている。ほかにも将来的に大きく育つことが期待できるビジネスを多数立ち上げている。07年度はこれらのうち1つでも多く軌道に乗せられるよう努めたい。2010年度までには新規ビジネスの総計で連結売上高の20％を占める規模まで拡大させる計画だ。