年頭所感

【2007年 年頭所感】 富士通ビー・エス・シー(富士通BSC)

2007/01/08 20:37

週刊BCN 2007年01月08日vol.1169掲載

「中国」

兼子孝夫社長

 中国は開発拠点として、またマーケットとして、2007年以降、重要な国となる。

 当社が中国に進出したのは15年前の92年。北京市の現地企業との合弁で開発拠点をつくったのが始まりだ。今は、組み込みソフトのオフショア開発拠点として開発の効率化やコスト削減に貢献する重要な子会社に成長している。組み込みソフトの需要は旺盛で、開発者が足りない。日本国内で探すのは難しく、人員拡充は大半を中国人開発者に頼ることになる。06年は上海に支店をつくり、準備を整えた。07年はますます戦略的な開発拠点として機能させることになるとみている。

 一方、来年度(08年3月期)からは本格的に中国をマーケットとして捉え、営業戦略を練っていきたい。中国子会社の売上高の大半は、当社から発注する仕事が多い。ただ、今後は中国企業の組み込み開発案件も増えるはずで、この需要を戦略的に獲得していく。

 中国は急成長中で、携帯電話や家電、自動車向けなどあらゆる面で組み込みソフトの需要が見込める。中国マーケットに入り込むためにさまざまな戦略を立て、07年以降は本格的に動いていく。中国子会社の売上高を、可能な限り早く現状の3-4倍に引き上げたい。

 開発拠点として機能している中国拠点だが、今後は中国人開発者の給料(コスト)も上がり、開発だけではメリットが薄くなるのは必須だろう。それだけに、巨大市場・中国での顧客獲得体制をしっかりと築きたい。
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