IT Stock Frontline
めじろ押しの2007年注目株
2007/01/08 16:04
週刊BCN 2007年01月08日vol.1169掲載
ビスタ、GPS携帯、内部統制など
2007年の株式市場で注目されそうなものとしては、前号の本欄で紹介したM&A(企業合併・買収)があげられるが、ほかにも話題を集めそうなカテゴリーがある。まず1月30日に発売されるマイクロソフトのパソコン用OS「Windowsビスタ」。5年ぶりの新OSで、買い換え需要が期待される。「ビスタ」の特徴は、デスクトップの3D化、サイドバーの搭載など。パソコンがそのフル機能を生かすために、より高性能なCPU、3D表示専用半導体などが必要になってくる。パソコンの買い替え需要活発化で恩恵を受けるメーカーや販売店、半導体関連企業にも関心が向きそうだ。CPUパッケージではイビデン、新光電気工業など。DRAMでエルピーダメモリ、半導体素材でSUMCO、信越化学工業などが注目される。
携帯電話については、07年4月以降に国内で販売される第3世代の携帯電話はすべてGPS(全地球測位システム)の搭載が義務づけられる。受信機で古野電気、アンテナでヨコオ、太陽誘電、サービスでゼンリンなどが関連の上場企業。
08年の日本版SOX法導入を前に、企業の内部統制強化に関連したビジネスにも関心が向く。適用初年度末(09年3月期)までに5000億円程度の特需が発生するとの試算もある。ERPで大塚商会、オービック、オラクルなどが恩恵を受ける。
電線を通信回線として利用する技術であるPLC(電力線通信)も注目されそう。電気配線がそのまま高速通信ネットワークになるもので、パソコンの電源プラグをコンセントに差し込むだけでインターネットを利用できるようになる。06年10月に商業サービスが解禁されており、サービスの拡大が進み始めそうだ。NTTのほか、通信機器でNEC、富士通、古河電気工業などが関連企業としてあげられる。(有賀勝久)
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