未来を紡ぐ 挑戦するソフト開発企業
<未来を紡ぐ 挑戦するソフト開発企業>107.メディアクリエイト
2007/01/01 20:44
週刊BCN 2007年01月01日vol.1168掲載
コールセンター向けソフト開発
メディアクリエイト(三島麻子社長)は創業以来、企業のコールセンターの開発や運用を手がけ、現場の発想からセンター向けソフトを開発・販売する。コールセンター向けFAQ管理製品「アンサーヘルパー」は、顧客との会話をリードしながら3クリック以内の簡潔操作で回答を探し出せるソフトだ。
FAQ検索ではカテゴリ別に部門(大分類)/区分(小分類)から該当するものをクリックしていくと、問い合わせが多い順に過去の質問がランキングされる。これにより、オペレーターは早期に顧客が問い合わせそうな内容と回答を導き出せる仕組みだ。
顧客からの質問は全体の2-3割にあたる特定の項目に集約される。自動ランキング機能は上位回答を効率よく管理できる面でも有効だ。さらに情報をつくった際に登録するキーワードで対応する「キーワード検索」、新しく更新・登録された情報を探す「新着情報検索」など多様の検索方法を用意している。
また、質問に適切に回答するためオペレーターが顧客に聞くべき項目を画面表示する「問い返し」機能も付加した。顧客とオペレーターの間で認識のズレによって再度始めから回答を探し出さねばならない「出戻り」を防止する。「新人オペレーターでも正確な回答を導きだせる」(加藤肇副社長)点に特徴がある。
「コールセンターでは顧客も商品も移り変わる。アンサーヘルパーの完成度は常に7割程度の出来だ」と加藤副社長はいう。コンテンツの見直しのための「意見登録」機能は日頃から利用しているオペレーターの意見をコンテンツに反映することで、見直し業務をを日常のなかに取り入れられるメリットがある。問い合わせ内容が見つからない場合もあるため「該当なし質問」として質問と回答を登録する機能も用意した。
アンサーヘルパーのほかにも「テレフォンコーチ」と「インタラクションヘルパー」を販売している。テレフォンコーチは、コールセンターのオペレーター訓練プログラムで、一番の売れ筋商品だが、「テレフォンコーチの売り込みで、アンサーヘルパーの注文が入るときもある」という。また、最近販売し始めたインタラクションヘルパーは応答内容を記録するシステムだ。アンサーヘルパーとの連動で、応答記録時間を短縮する。
「よそがよければ、そちらにいってくださいというスタンスだ」と自信を示す。今はクライアント/サーバー(C/S)版を販売し、40社ほどに導入している。「目標は1000社」。07年4月にウェブ版の発売を予定している。(鍋島蓉子)
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