「攻めのための準備」

川島正夫会長兼社長

　新しく脱皮を目指すうえでの「攻めのための準備の年」になるのが2007年だ。そのために人員を増すなど、投資を積極的に拡大する。来年は既存顧客のバージョンアップを促し、保守契約を増やす。給与関連製品は保守契約率が低いので、それ以外の製品の受注数を拡大したい。

　従来と異なり、電話、サポートだけでなく、各種サービスを含めた保守体系に改めることで契約獲得を促す。当社の販社にも、これを呼びかけていく。さらに、「Vista」対応の製品が拡大することで、需要が増えると考えている。

　06年の業績は、公益法人関連の制度改正があり、バージョンアップと新規ユーザーが急激に増え、好調に推移した。07年は、大きな制度改正がなく“特需”が期待できないため、07年度（08年3月期）通期の売上高は微増になる見通しだ。

　07年度は開発先行で、新規採用の半数（20人）を開発要員に充当して、主力ERP（統合基幹業務システム）「Dream 21」を本格的なERPにし、内部統制関連の機能強化や08年4月以降に見込まれる消費税改正に向けて取り組む。このERPは、従来より上位層を狙うことができ、システム価格の10％程度の保守契約の獲得が見込めるので、収益に貢献するはずだ。

　資本金3000万円以上の国内企業は現在、約20万社あり、かなりの企業がオフコンを利用している。この市場をパートナーと共同で「Dream 21」にリプレースすることを目指す。07年は「第2次創業」に向けて、投資を積極化する。