IT Stock Frontline

ワンセグ関連株が人気に

2006/02/27 16:04

週刊BCN 2006年02月27日vol.1127掲載

携帯サイト構築企業に注目

放送と通信の融合に期待



 今年4月からサービスが開始されるワンセグ関連株が株式市場で人気を集めている。

 「地上デジタル放送」の周波数帯域を利用するため、デジタルテレビ並みの画像を携帯電話などのモバイル機器で受信できるのが特色だ。

 2008年にはサンセグと呼ばれるデジタルラジオ向けサービスも開始される。

 ワンセグのサービスは地上デジタル放送と同じ番組でスタートするが、将来的には独自の番組が放送される見通し。

 昨年12月にはNTTドコモがフジテレビへの出資を発表した。テレビ、パソコン、携帯端末などあらゆる手段での番組視聴が可能になり、また多種多様なサービスを含んだ新たな時代の到来といえる。ソフトバンクが提供する「BBTV」も新たなサービス形態の一つだ。

 昨年のライブドア、楽天によるテレビ局買収騒動の際に、「放送と通信の融合」という言葉がさかんに使われたが、民放、ネット企業にコンテンツ企業を巻き込んだ提携ラッシュの動きが加速することになりそうだ。

 株式市場で昨年末から人気を集めているのは、テレビ局のモバイルサイト構築で実績のあるインデックス(ジャスダック)、携帯電話機の受信チューナーを手がけるピクセラ(東証1部)、ドコモなどの対応機にコンテンツ閲覧ソフトが採用されているACCESS(東証マザーズ)といったすでに携帯関連で売上実績のある企業が中心。

 また、ワンセグへの期待に加え、海外での高性能機種への買い替えの動きを背景に今年の携帯電話の世界販売台数は前年比10%以上の伸びが予想され、携帯電話の生産増加を期待するムードが高まっている。

 TDK、東京電波、日本電波工といった部品メーカーの株価も上昇している。(有賀勝久)
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