IT Stock Frontline

今年初の新規公開がスタート 軒並み公募価格を上回る盛況

2006/02/20 16:04

週刊BCN 2006年02月20日vol.1126掲載

ドリコム、アプライドなどIT関連企業も好調

 2006年のIPO(株式新規公開)は2月2日のヒビノ(音響・映像機器の販売・レンタルなど)からスタートした。

 ライブドア・ショックで新興企業に対する選別の目が厳しくなっているなかでその動きが注目されたが、軒並み公募価格を上回る価格を形成。個人を中心にした投資家のIPOに対するニーズの高さを証明した。

 IT関連企業の人気も高い。話題を集めたのが2月9日に東証マザーズに上場したドリコム。ブログと検索エンジンを事業の中心とする会社だが、買い殺到で初日には売買が成立しないほどの人気となった。同社は、法人向けにブログ用システムを提供し、各企業が一般ユーザーの集客、販売促進などのビジネス活性化に活用する。05年11月末時点でオリコンDD社、ゴルフダイジェスト・オンラインなど12社への導入実績がある。

 導入企業からの初期ライセンス料や月額保守料などが主な収入源。ブログ人気の高まり、インターネット広告市場の拡大で、同社の成長に対する期待が株価に反映された格好だ。

 ほかのIT関連では、アプライドが2月17日にジャスダック市場に上場。PC関連商品全般を取り扱うPC専門店「アプライド」による店頭販売とインターネット販売による外商販売が柱。九州地区中心の店舗は、西日本から関西・関東まで伸び、05年12月末時点で21店。

 パシフィックネットは2月20日に東証マザーズに上場。リース期間を満了したPC、一定期間レンタル使用されたPCを引き取り、内部に蓄積されたデータを消去して個人・中古品取り扱い業者などに販売している。仕入れ先の約6割はリース、レンタル会社だが、今後はヨドバシカメラに加え、他の大型量販店、一般企業などにも回収先を拡大していく。販売先としては、学校なども視野に入れている。(有賀勝久)
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