年頭所感

【2006年 年頭所感】 富士ソフトABC

2006/01/09 20:37

週刊BCN 2006年01月09日vol.1120掲載

「雷鳴轟き渡る」

野澤 宏会長兼社長

 ソフトウェアの受託開発は、価格に対する顧客企業の要求がシビアになっている。市場環境はますます厳しさを増すため、新しいビジネスモデルを創出しなければ、大きなダメージをこうむる危険性がある。何とか、暗雲が立ちこめている状況を一掃したい。社員に叱咤激励する意味でも06年は“雷鳴轟き渡る”1年になりそうだ。

 今後は、自社で顧客企業へのソリューション提案が行えるビジネススタイルを構築しなければならない。05年は、セキュリティ分野で情報漏えい対策ソフトの「エフエスゲート」、デスクトップパソコンのトータルセキュリティシステム「エフエスインフォガード」などを製品化したほか、映像分野でASP型の映像配信サービスや監視カメラシステムなどを提供、新規顧客開拓につなげた。高速データ検索サービスでは、他社製品と比べて10-100倍の処理能力が可能なエンジン「FSSQL」の開発で販売代理店も開拓できた。今後もセキュリティや映像、高速データ検索に加え、組込系テクノロジーや医療、流通、金融の分野でもソリューション提供を加速させる。

 ソリューションビジネスは、08年度(09年3月期)に売り上げ80億円を目指す。この目標は全体の10%にも満たないが、ソリューション提供を軌道に乗せれば、アウトソーシング案件やソフト開発案件の受注につながり、全体の業績を増やすことになるだろう。新ビジネスに着手、10年度には売り上げ3000億円を必ず達成させる。
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