「安全・安心」

富田克一社長

　05年に掲げた目標「安全・安心」が、今年もキーワードになる。経営にとって不可欠な情報システムを安全、安心して運用していくことは、今後もさらに重要視される。保守サービス提供会社は、ユーザーに安全・安心を提供するための重要な一翼を担う。顧客から「NECフィールディングなら、安全にシステムの保守と運用をお願いでき、安心して任せられる」と思ってもらうことが大切だ。

　今年は、04年から進めている構造改革の成果をさらに示す年だ。ここ数年続く保守サービス単価の下落を補うため、04年からコスト削減施策や営業力強化を柱とした構造改革に着手してきた。一定の効果は現れたが、売り上げの伸びがいまひとつで、期待していたほどではなかった。この現状打破が、今年は焦点になる。着実な成長を持続できる強固な体制を築く。

　ハード保守の単価下落は、オープン化の進展により今年も続くだろう。保守契約を結ぶ比率も下がっており、厳しい環境になることは覚悟している。

　ただ、プラス材料もある。NEC製品以外のハード保守への対応やソフトサポートを拡充することで、保守サービスを提供する領域が増やせるので、そのための準備も進めている。また、運用監視やアウトソーシングサービスは堅調に伸びており、期待できる。

　保守サービスを取り巻く環境は楽観視できる状況ではないが、好材料もある。安心・安全をキーワードに、業績拡大を狙う。