年頭所感

【2006年 年頭所感】 ITサービス

2006/01/09 20:37

週刊BCN 2006年01月09日vol.1120掲載

「新しい安心と安定」

前田昭弘社長

 昨年4月施行の「個人情報保護法」や〝日本版SOX〟が現実化してきた影響などで、コンプライアンス(法令遵守)やセキュリティを重視する企業が顕在化した。そのため、個人情報をどう管理すべきかなど、システム運用を含めソフトウェアやプラットフォームの保守ニーズが高まっている。

 売上高比率で7割を占める保守サービス事業では、保守単価の下落が予想以上に早く、単なるハード保守だけでは先が見込めない。従来のハード保守とセキュリティなどの運用の結びつきをさらに深める必要がある。例えば、保守を行う前のプラットフォームを設計し、保守・運用までのライフサイクルを重視することにしている。

 企業の情報システムに対する要求は、日々変化してきた。保守に求められるものは、これまでの「安心と安全」から、変化に対応した「新しい安心と安定」だと認識している。現在、中期経営計画を策定中だが、計画では売上高を伸ばさず、売上総利益を重視する方針だ。保守サービスの案件数を大幅に増やすことが難しいためだ。このため、いまあるコールセンターの統合、常駐型の保守を遠隔監視に切り替えるなど効率化を図る。売上総利益は、数年で2倍以上に伸ばしたいと考えている。

 中期的には、保守サービスの比率が若干低下するが、その分、マネジメントサービスやセキュリティ関連でシステムを補強するなどネットワークサービスに関する比率が高まると見ている。
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