年頭所感

【2006年 年頭所感】 エプソン販売

2006/01/02 20:37

週刊BCN 2006年01月02日vol.1119掲載

「不易流行」

真道昌良社長

 松尾芭蕉の「奥の細道」にある「不易流行」のように、ものごとには、変えてはならないものと、変えなければならないものがある。これを見分けることにこだわってきた。本当に必要なものは何か、俯瞰して一歩退いて見るようにしている。

 05年のコンシューマ事業は、プリンタの複合機や小型プリンタがけん引したほかDVDプレーヤーとスピーカー一体型のプロジェクターが評価され、実りの多い年だった。続く06年も、消費者が何を求めているのかを追求してトライ&エラーをやっていきたい。百発百中ではないが、そうした努力がなければ、消費者の心はつかめない。

 コンシューマ向けプリンタは、引き続き複合化の流れが進む。顧客の体験シーンを広げるなど、用途提案に力を入れていかなければならない。家庭向けプロジェクター市場については、DVDプレーヤーとスピーカー一体型に競合他社も追随すると見ている。市場拡大のためには、むしろ歓迎すべきことだと思う。メーカー間の切磋琢磨が必要だ。家庭向けプロジェクターは、大画面テレビと一線を画した製品として引き続き拡大すると見ている。

 ビジネス向けのカラーレーザープリンタは、複合化を図ったオフィリオがほぼ目標通りに伸びた。ただ、コピー機メーカーに真っ向から対抗するつもりはなく、中堅中小企業やオフィス内のグループマシンとして存在価値を確立していきたい。
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