「百万一心」

山本泰久社長

　06年は中堅企業においてもIT需要が拡大する年だ。05年は大企業を中心に大型のIT投資が相次いだものの、中堅企業では依然として小口の部門システムの手直しにとどまっていた印象を受ける。

　だが、ここにきて、全体最適型全社システムの抜本的な刷新需要が高まってきた。06年はいよいよ当社のビジネスのメインターゲットである中堅企業市場においても、本格的なIT投資の復活を実感できる年になるだろう。

　02年度（03年3月期）から始まった当社の5か年中期計画も、いよいよ06年度が総仕上げの最終年度になった。コンピュータの単品販売のビジネスモデルから顧客の経営問題を解決するソリューション型のビジネスモデルへの構造改革を推進した結果、当社独自の強いソリューションも数多く育ってきた。

　これを横展開すると、まとまった受注が相次いで連続的に決まるなど、勝ちパターンがより明確化してきた。商談期間も短くなっており、顧客の側も景気拡大で設備投資を抑えきれなくなっている。　キーワードは戦国武将・毛利元就が記した「百万一心」。四文字の漢字を分解して「日（とき＝時）をひとつに、力をひとつに、心をひとつに」する協働の精神を説いたと言われている。

　経営陣、社員が共通の目標に向かって協働し、5か年計画の総仕上げをより確実なものにしたい。これにより次の中期計画に向けた事業拡大に勢いをつける。