大遊泳時代
<大遊泳時代>第92回 花屋に双方向IPテレビ電話を
2005/11/07 16:18
週刊BCN 2005年11月07日vol.1112掲載
松下電器産業 顧問 前川洋一郎
プレゼントの花が店先だけでなく、パンフで、ネットで選んで希望の日時に発送できるのが便利である。お届け先の近くの花屋が代わって届けてくれるシステムは、実にありがたい。
遠くて新鮮さがなくなる、プレゼントのタイミングがずれてしまう心配はないし、留守の時も電話してくれる。
ところが、世の中すべてが100点とはいかない。こちらは、この花柄でこの色でまとめたいと思って注文しても、ご近所の花屋さんの在庫、意図、センスによって変わってしまうことがある。
花は昔から花言葉があるほどだ。贈る人の心と受け取る人の心の微妙な会話を生み出すから、人まかせはやはり、「あうん」の呼吸に欠けることもある。
そこで、どうだろう。花屋さんがIPテレビ電話を置く、もしくはIPカメラを置く。こちらからもこんな指定、こんな組み合わせと注文した上で、画面で確認をする。そして、必要ならお届け先の近所の花屋さんからも、これでどうですか、と画像送信してもらうのもよい。小さな画面でよいなら、3G(第3世代)携帯でもよい。
これもネットワークの外部性とやらで、花屋さんはもちろん、一般家庭にもテレビ電話が普及することが条件であるが。
意外と、こんなところにテレビ電話の普及の突破口があるのではないだろうか。
電話セールスも、テレビ電話ならどうだろうか。顔が見えるときついことも言えなくなるし、同じ人が幾度もかけづらくなる。また、口先だけではなく、表情も交えて情報の中味も濃くなるかもしれない。
ねぇワトソン君、「こうなると双方向の業者顧客間の管理システム、インタラクティブリレーションズマネジメント(IRM)が生まれてくるね!」。「ますます個人情報保護が大変!。自分で自分の首をしめますよ!」。
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