大遊泳時代
<大遊泳時代>第90回 街の交通信号と可視光通信
2005/10/24 16:18
週刊BCN 2005年10月24日vol.1110掲載
松下電器産業 顧問 前川洋一郎
一柳良雄氏が主催するベンチャーコミュニティが提唱する「大阪美化プロジェクト」に参加した。口先だけではあかん。手足で行動ということで岩谷産業の牧野明次社長がリーダーとなり、活動。私も土曜の早朝、参加した。事務局の方々の事前準備もあり、市民団体や子供連れやら、老若男女が集まって1時間のゴミ拾いである。
勉強になったことは、第1に大阪が、関西がと講釈をたれる前に、実際に箒とハサミを持って街を歩くと、ここが○○通りか、ここに○○寺がと気づくが──東京と違って旧町名がなくなっていることもさびしいし、史跡案内表示が少なく、見にくいことも反省である。
第2がこんなにきれいなら掃除はいらないといえるビル、商店…と思いきや、何と玄関前、路地の汚いビルや商店。この違いは一体何なのか。日頃からそのオーナー、住人の美化が抑止力となっているのだろう。
第3がゴミ拾いの最中、ホームレス(?)らしき空きカン拾い人やビル工事現場のガードマンから「ご苦労さん」と声をかけられるのには気恥ずかしく、かつ嬉しかった。
第4が、ゴミがないようでいっぱいあるのが、植込みの中である。どうして人は人の見えないところへ放るのだろうか。もっと植込みを日頃から剪定することも必要?と思った。
ところで最近、イーウィズユーの松田俊介社長の話やら、日経産業新聞(7月25日付)の徳島活性化研究会の記事を見ると、LED(発光ダイオード)の可視光通信が気になった。交通信号もどんどんLEDに変わりつつある。もっと交通信号を街の美化、安全、便利さに生かせないだろうか。
携帯交信して道路状態がわかる。救助信号を受信してくれる。道路の照明も兼ねる──。
ねぇワトソン君、「交通信号も突っ立てるだけではなく、せめてゴミを捨てる人を見つけたら、オイ、コラ!と声をかけてほしいね!」。「いやー、単機能だから交通信号はいいのですよ。多機能、複雑化は事故のもとですよ!」。
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