大遊泳時代

<大遊泳時代>第89回 ペット同伴の仕組みづくり

2005/10/17 16:18

週刊BCN 2005年10月17日vol.1109掲載

松下電器産業 顧問 前川洋一郎

 信州を旅して気分の良いことと悪いことがあった。ペット同伴の件である。

 我が家にもかわいい犬がいるが、旅行中はペットホテルに預ける。1週間もするとペットもストレスがたまり、顔つきが変わってくるのがわかる。

 なのに、信州で犬を連れている人を見かけたのに驚いたが、長野の新聞広告で「ペット同伴OKのホテル」を見つけた。ペット専用の入口、専用のフロア、遊び場…とよくできている。ホテルの稼働率向上には良い手であるし、ペット好きにとっても良い仕組みである。お互いハッピーである。

 ところで、国定公園の湿原に行くと、なんと犬を連れている人が多い。犬が花園に入って踏み荒らす、糞やおしっこをかける。自然環境や天然記念物にとってよいのかな。いくらヒモをつないでる、糞の片付けをしているといっても、やはり完全にはいかない。

 山の別荘に戻ると、なんと犬が禁止のはずなのに、連れている人の多いこと。猫もほっとかれて野良になったのがいるようで、ちょろちょろ出てくる。

 ペットアレルギーの人や、どうしてもペットが嫌いな人のことも考えると、観光地やリゾート地でも共同のペットホテル、ペット預かり所が欲しい。いくら人権、畜権平等とはいえ、差別と区別は違う。飼う自由と責任をしっかり考えたいものだ。

 公共投資のIT箱ものはこりごりだが、こんなことにAV─ICTの知恵を出してはどうかな。公共のペットホテルやペットエサ自動販売機、そして、公園のペット連れ込み監視カメラはどうかな。同伴制限も条例でしっかりやるかわりに、糞尿処理場の設置など受け皿もしっかりということである。

 ねぇ、ワトソン君、「こんなことこそ、談合してでも進めて欲しいね!」。「いや、いけないですよ。談合で捕まるのは人間様ですよ!」。
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