IT Stock Frontline

中国ネット企業、米国市場で人気

2005/08/29 16:04

週刊BCN 2005年08月29日vol.1102掲載

市場の成長性が後押し

上場初日終値は公募価格の4.5倍


 中国のインターネット関連企業、バイドゥー・ドット・コム(中国名は百度)が米ナスダック市場に8月5日に新規上場、話題を集めた。公開価格27ドルに対して上場初日の終値は122ドル台(高値は151ドル台)。新規上場株の初日の取り引きとしては過去5年間で最大の値上がり。

 同社は中国のネット検索サイトとしては最大。2001年からサービスを開始、ニュース、MP3、画像などさまざまなカテゴリーで検索を行える。検索対象となる中国語の登録ウェブページは3億を超える。米国のグーグル同様、検索連動型広告を立上げ、ツールバー「バイドゥーバー」を採用するなど常に新サービスを導入している。調査会社によると、05年初めの時点で中国市場で百度のユーザーシェアはグーグル、ヤフーを抜きトップとなっている。

 04年以降、米国市場に上場した中国企業で最高のパフォーマンスは、オンライン・ゲームのシャンダインタラクティブで、株価は11年余りで3.2倍だった。グーグル類似のビジネスモデルを持ち、中国市場での圧倒的強さ、中国市場の潜在成長性を考えると、さらに株価が上昇する可能性がある。

 ちなみに、中国のインターネット人口は推定1億人で米国に次いで第2位だが、5年以内に米国を上回るとみられている。

 国内でもインターネット関連のIPOが人気を集めている。

 ブロードバンドタワーが8月3日、大証ヘラクレスに新規上場。同社はサーバースペースの貸し出しおよび付随業務などを手掛ける。売り上げの約6割はヤフー向け(04年6月期実績)。東京・大手町(ラック数約1200)と同・天王洲(同500)にデータセンターを設置。非常用自家発電装置と無停電電源装置を設置し24時間365日稼動の運用環境を提供している。(有賀勝久)
  • 1