ITIL創生期 変わるITサービス
<ITIL創生期 変わるITサービス>15.ITILベースの運用管理ツールが需要期
2005/08/15 16:18
週刊BCN 2005年08月15日vol.1101掲載
「レメディー」は大手保守ベンダーに採用されるなど、市場に浸透し始めている。同社製品のなかではまだ売上規模は小さいが、「日本には、ITシステムの混在化に悩む企業が多く、潜在需要は大きい」(同)と、ITILを適用したシステム導入に関するコンサルティングができるパートナーの獲得に躍起だ。
今年春頃に、「ITILが浸透すると、次は付加価値を生み出せるITベンダーがビジネスチャンスをつかむ」(大塚哲夫・ストラテジー&コンピテンシーITサービスマネジメント推進担当)と、語っていた日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は8月5日、個別に提供していたITIL関連サービスを包括的なソリューションとして提供することを発表した。
この日本IBMが提供する「IBM ITILソリューション」は、顧客の要件をITILのITサービスマネジメントをベースに「現状分析」、「戦略立案・全社レベル最適化」、「IT資源の最適化」、「レジリエンス/災害対策&セキュリティ」、「サービスデスク構築支援」、「ソフト開発インフラ構築支援」、「人材育成・啓蒙」の7分野に分類し、この中から最適なメニューを提案する。また、システム運用資産管理ソフト「Tivoli(チボリ)」製品を活用し、具体的なITIL実装手法として、今年5月に米IBMが発表した「ITサービス・マネジメント・ソリューション」を、7つのサービスメニューに組み込み、国内でも本格的に展開する予定だ。
日本IBMの大塚担当が、「この1、2年でITILは急激に動く」と市場を予測する通り、IT資産管理ツールをもつITベンダーの動きは急だ。例えば、運用資産管理ツール「ユニセンター」をもつコンピュータ・アソシエイツ(CA)や、「ユーティリティ・コンピューティング」の実現を標榜するベリタスなども、「IITL準拠」を掲げ、IT市場の活性化を狙っている。
- 1