IT Stock Frontline
NTTなど大型株が上昇
2005/08/01 16:04
週刊BCN 2005年08月01日vol.1099掲載
米ハイテク企業株も好調
世界的な株価上昇が背景に
東京市場は日経平均が3か月ぶりの高値水準に上昇。特にNTT、松下電器産業、トヨタ自動車など代表的な企業が人気を集めている。背景は世界的な株価上昇。米国市場では企業収益の好調を背景にハイテク株の比重が高いNASDAQ市場が約4年ぶりの高値水準に上昇。英国やドイツ、香港、韓国などの各市場もいずれも3-5年ぶりの高値圏に上昇。世界的な株価上昇のなかで東京市場の出遅れ感が目立っている。
人気を集めているのは知名度が高く、外国人などの買いの受け皿になる大型株で、その代表がNTT。4月の安値42万円台に対して、昨年8月以来となる50万円が目前になってきた。NTTについては、ブロードバンドサービスの加入者が6月も順調に拡大しているうえ、グループの公衆無線LANサービス運営を大幅に見直すなど、最近の動きも評価されている。NTTブロードバンドプラットフォーム、NTT東西などは独自に提供してきたサービスの効率化を図る。一体的な運用がなされた場合、全体の接続スポットは1万を超え、ソフトバンクやKDDIなど競合他社を一気に引き離すことが可能との見方もある。
3年ぶりの高値水準に上昇している松下のほか、ハイテク株にも本年の高値を更新する企業が相次いでいる。例えば、太陽誘電の場合はコンデンサー事業の回復や光メディアに価格下げ止まりの動きが出てきたことが手掛かりになっており、デジタル景気の復調が幅広い分野で確認され始めている。
米国でのハイテク企業の株高もプラス。パソコン販売の好調を背景にDRAMの価格が7月に入り5%も上昇しているほか、第3世代携帯電話向けのMPUの需要拡大期待などが話題になっている。米国の半導体関連企業を対象にした半導体株指数は昨年7月以来1年ぶりの高値水準に上昇している。(有賀勝久)
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