フレッシュマンセミナー ITの常識
<フレッシュマンセミナー ITの常識>12(最終回).大手メーカー、SMBに照準
2005/06/27 16:04
週刊BCN 2005年06月27日vol.1094掲載
このためITベンダー各社はいま、専属の事業部新設や、パートナーとの協業強化など、組織を固めSMB向けビジネスに本腰を入れて臨んできている。
具体的な製品ソリューションには、業種別テンプレートを整備し導入しやすくした低価格ERP(統合基幹業務システム)をはじめ、教育や設置・環境、設定、サポートなどをパッケージ化したサーバーあるいはLinuxなどオープン系サーバー、開発効率を重視し拡張性にも富んだ低価格データベース、店頭での拡販をめざしたセキュリティ製品、グループウェアなどがある。またネットワーク系でもIP電話やその他データ・音声統合などのIPソリューション、無線LANなど多岐に及ぶ。
2001年から中小企業庁で進めてきた中小企業IT化推進計画では、パソコンやインターネットなどが80-90%まで現場に浸透したとし、今後は経営革新をめざした第2ステージへ進むとしている。
現在、SMBの多くがIT導入による経営改革を望んでいるという。しかし、これまでは問題が不明確なままITを導入、投資効果を発揮できないケースもあった。今後のIT投資は、生産性が向上しビジネス拡大に結びつかないとユーザーも決断しきれないのではないか。
したがってITベンダーでは、低価格に加えて、ユーザー状況を踏まえたコンサルティングベースの提案やトレーニング、導入前後のメンテナンスなど、より顧客満足度をもたらすユーザーとの信頼関係が要求されそうだ。(終わり)(真実井 宣崇)
- 1