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ヤマダ電機が大幅増配 「家電量販店でトップ」の意地

2005/06/06 16:04

週刊BCN 2005年06月06日vol.1091掲載

企業は株主を意識した経営へ

 上場企業の2005年3月期決算の発表はほぼ終了。全産業ベースで経常利益が20%台の増益となった。増配を実施する企業が続出したのも特長。増配は業績好調が背景にあるほか、本格的なM&A(企業の合併・買収)時代の到来を前に株主への利益還元姿勢を明確にしておきたいとの企業側の狙いもある。

 ヤマダ電機は05年3月期の配当を21円(売上高1兆円突破の記念配当1円を含む)とした。前期の11円(うち記念配当1円)から大幅な増配。「家電量販店でトップの配当を実施したい」というのが会社側の方針で、普通配当20円はエディオン、ギガスケーズデンキと同額になる。

 成長企業の代名詞だったヤフーが株主からの利益還元の要望に応えて初めて配当を行うなど、企業は株主を意識した経営を行わざるをえなくなった。業績連動型で配当を増減させる企業も増えている。ヤマダ電機の05年3月期の1株利益は396円に増加。配当が21円のままなら配当性向は5%台に低下する。新たな配当政策を打ち出す必要がありそうだ。

 なお、ヤマダ電機の05年3月期決算は売上高が1兆1023億円(前年度比17%増)、経常利益481億円(同57%増)と従来予想を上回った。積極的な新規出店に加え、薄型テレビ、DVDレコーダーなどの販売が好調。好決算を受けて、ヤマダ電機の株価は最高値を更新している。

 ほかの家電量販店の決算も良好。ギガスケーズデンキの05年3月期決算は昨年4月にギガス、10月に八千代ムセン電機が連結に加わったことで売上高は3433億円(前年度比56%増)、経常利益80億円(同32%増)と大幅な増収益。エディオンはミドリ電化と経営統合することで06年3月期は売上高7300億円(前年度比67%増)、経常利益210億円(同88%増)を見込む。(有賀勝久)
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