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オンラインゲーム関連が人気 ガンホー、公募価格の10倍に

2005/04/18 16:04

週刊BCN 2005年04月18日vol.1085掲載

セガトイズやスクウェアも急騰

 3月9日に新規上場したオンランゲーム運営大手のガンホー・オンライン・エンターテイメントの驚異的な人気が、ほかのオンラインゲーム関連株にも広がっている。

 まずガンホー。4月4日号の本欄で紹介したように、公募価格120万円に対して初値は420万円。23日に1000万円台乗せとなり、4月6日には1900万円台まで急騰した(さすがにその後は波乱となったが)。ソフトバンクの孫正義社長の実弟、孫泰蔵が会長であることが人気の要因の1つだが、背景にあるのはオンラインゲーム市場の有望性だ。ガンホーは、日本で最大の会員を要する「ラグナロクオンライン」を提供しており、その会員数は80万人に達する。

 ガンホーの動きに刺激され、同業のアエリアや、娯楽系コンテンツ配信を中心とするケイブも人気を集めた。

 セガトイズも急騰。業務用ゲーム「甲虫王者ムシキング」がヒットしており、4月6日からはテレビでのアニメ放送も始まった。キャラクタービジネスによる収益拡大が期待される。福祉用品レンタル会社の日本ケアサプライと共同で、認知症(痴呆症)予防用ゲームを開発すると報道されたこともタイムリーな話題として好感された。

 スクウェア・エニックスは「ファイナルファンタジー」シリーズなど10タイトル以上をオンラインゲームで展開。「ファイナルファンタジーXI」については、60万人程度の会員登録している。オンラインゲームは月額課金なので安定的な収益が確保でき、スクエニのこの部門の営業利益率は40%に達するという。2005年3月期はこの部門での売上高を140億円(前年度比57%増)と見込んでいる。5月以降、ロールプレイングゲーム「フロントミッションオンライン」など大型オンラインゲーム3タイトルを相次いで投入する予定。(有賀勝久)
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