IT Stock Frontline
好業績のIT企業が高値更新 大塚商会、トレンドマイクロが好決算
2005/02/21 16:04
週刊BCN 2005年02月21日vol.1077掲載
集客力の強み発揮したヤマダ電機
ソニー、パイオニアなどデジタル家電分野の採算悪化に苦しむハイテク企業が多いなかで、好決算を発表したIT関連企業に人気が集まっている。その代表が大塚商会。2004年12月期決算は売上高、利益ともに過去最高を記録した。会社側では好業績について、外部要因として、①企業の設備投資回復による各種リプレース事業の発生、②ブロードバンド環境の進展、セキュリティへの関心の高まり、③IT投資促進税制など政府の支援。内部要因として、①効率的な営業強化、②「たのめーる」による顧客開拓、③戦略分野の強化──などを挙げている。
重点戦略分野としているセキュリティ関連の売上高は04年12月期の99億円(前年度比58%増)、05年12月期は145億円に拡大する見込み。昨年、マイクロソフトなど9社と組成した「情報漏洩防止ソリューション提供のための企業連合」の取りまとめ役を務めるほか、2月初めに開いた情報セキュリティをテーマにしたプライベートフェアでは約1万社が参加する盛況だった。
コンピュータウイルスソフトのトレンドマイクロも好決算を発表。04年12月期は売上高が620億円(前年度比29%増)、経常利益158億円(同72%増)となった。
欧州地域での売り上げの伸びが35%と国内の27%を上回るなど海外の好調が牽引。今期については景気不透明感から国内の伸びを低く想定、1-3月期の売上高は20%増の計画。
家電量販の“勝ち組”企業であるヤマダ電機の04年4-12月期決算は売上高が前年同期比17%伸びた。ポイント値引きと現金値引きの併用方式に変更したことから、既存店の増収率は3.2%と通期予想(1.5%)を上回った。35店の新規出店とともに、既存店の集客力が好業績につながった。(有賀勝久)
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