年頭所感

【2005年 年頭所感】 日立情報システムズ

2005/01/03 20:37

週刊BCN 2005年01月03日vol.1070掲載

「クレディビリティ」

堀越 彌社長

 情報サービス産業は、金融機関並みのクレディビリティ(信用力)が求められていることを強く認識すべきだ。

 昨年は個人情報の漏えい事故などが相次ぎ、情報セキュリティ問題の解決が社会的に重要な課題となった。この点、金融機関は、これまで顧客情報が漏れないようあらゆる努力を払ってきた。情報サービス産業も、金融機関と同様のセキュリティ対策が求められている。

 当社においても顧客の重要なデータを預かるアウトソーシング事業が、今年度(2005年3月期)売上見込みに対して半分以上を占めるまでに拡大する見通しである。このタイミングでクレディビリティの重要性を声に出して訴えることにした。

 情報セキュリティは、情報システムの開発・設計段階で脆弱性を事前に発見すると同時に、納品するときの品質保証を万全にすることが重要なポイントとなる。さらに、こうした取り組みにも関わらず不幸にして事故が起きた場合、迅速な対応ができるよう緊急時のマネジメント体制の整備が大切だ。

 開発・設計段階で脆弱性を排除するための監視体制を強化することに加え、昨年7月には各部門に分散していた品質保証部門を統合し「品質保証本部」を設置、品質保証力を強化した。また、昨年10月には、社長直属の「情報セキュリティセンタ」を設置し、万一の事故に迅速に対応できるようにした。今後ともクレディビリティ向上に力を入れる。
  • 1