「コラボレーション」

村瀬治男社長

　昨年は、最大の事業部門であるビジネスソリューションの事業基盤強化により、キヤノン販売グループの収益は大きく改善した。グループ再編や基幹システム刷新など顧客志向の徹底という数年来の取り組みが実を結び、先行投資から収穫期への節目となった。

　今年は、昨年作った土台の上に、ITサービス分野で本格的な事業拡大に向け次のステップへ踏み出す。

　1月1日には、旧キヤノテックと旧ファストネットが合併し、キヤノンネットワークコミュニケーションズが誕生。新会社は、インターネットとネットワークを軸に基盤系サービスのポータル会社として相乗効果を発揮する。

　基幹系ビジネスは、キヤノンソフトウェアとキヤノンシステムソリューションズが中核となる。情報セキュリティについては、キヤノンシステムソリューションズが中心になり、コンサルティングからシステム構築・運用までトータルなサービスを提供する。

　当社は、キヤノン製ハードおよびソフトをベースに、ドキュメントソリューションやナレッジマネジメントなどの情報系分野を担当する。さらに全国184拠点のサービスネットを有するキヤノンシステムアンドサポートも重要な戦略である。

　各社がそれぞれ明確な役割を担うことになり、横連携が重要になる。加えて、パートナー企業との“コラボレーション”を最大限に追求していく。