“一技の長”を探る システム構築ビジネス争奪戦

<“一技の長”を探る>70.システム工房東京

2004/09/20 20:43

週刊BCN 2004年09月20日vol.1056掲載

 システム工房東京(角田博信社長)は、東京都内に18教室の研修設備を持つ強みを生かし、ソフトブレーン(宋文洲会長)の営業職向けのプロセス管理ソフト「eセールスマネージャー」のコンサルティングと導入後の研修サービスに力を入れる。eセールスマネージャーはコンサルティングや研修サービスによる顧客企業の意識改革に重点を置いた導入手法が評価され、すでに国内約620社が導入している。

システム構築と研修サービスは車の両輪

 システム工房東京は、教育・研修サービスの富士通ラーニングメディアと共同で技術者向け教育サービスを展開しており、今後、eセールスマネージャーのコンサルティングや研修サービスに、これまで蓄積した教育のノウハウを応用していく。角田社長は、「システム構築と研修サービスは車の両輪。eセールスマネージャーの販売に欠かせない教育設備や運営ノウハウなどの基盤を当社は持っている」と、同製品の販売に意欲を示す。

 今年6月にeセールスマネージャーを販売する専任部門を新設すると同時に、eセールスマネージャーの「コンサルタント候補」を社内から1人選出して、ソフトブレーンに研修目的で出向させた。今年度(2005年3月期)末までをめどにソフトブレーンでコンサルタントとしてのノウハウを習得し、来年度からシステム工房東京に戻り本格的なコンサルティングビジネスを始める。

 角田社長は、「当面、5人程度のコンサルタントを育成する」予定で、ソフトブレーンの協力を得ながら、順次コンサルタントとしての研修を受けさせる。これによりコンサルティングから導入後の研修まで、一貫したサービスを提供する。

 システム工房東京の売上高全体のうち約7割がシステム構築やソフト開発などシステム系が占め、約3割を研修サービスが占める。システム系の売上高のうち、今年度(05年3月期)は、金融や医療業界向けなどの業種ソリューションやソフト開発などが大半を占める見込みだが、来年度(06年3月期)は、eセールスマネージャーなどのパッケージソリューションの伸びが期待できるという。

 今年11月には、ソフト開発やプロジェクト管理などを対象としたプロセス管理ソフト「e工程マネージャー」などのシリーズ製品が増える見込みで、こうしたソフトブレーンの新製品の取り扱いも積極的に進めていく方針を示す。(安藤章司)
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